婦人科診療

不正性器出血

ホルモンバランスの異常や様々な病気により月経以外の時期に膣口から出血することや、月経の時期であっても普段とは違う出血である場合は不正性器出血の疑いがあります。
新しい血液は赤色ですが、古い血液は茶色や黒色に近く、わずかな出血では黄色に近いこともあります。

排卵の時期に起こる中間期出血など病気ではないものもありますが、なかには重大な病気の症状のこともあるので繰り返して起きる場合には婦人科を受診してください。

帯下異常

血液以外の膣分泌物、すなわち「おりもの」のことを帯下（たいげ）といいます。
排卵期には精子との受精を助けるため子宮頸管粘液の産生が亢進（こうしん）するので、多少なりとも帯下が発生します。帯下の量とにおいには個人差がありますが、経験的に自分の正常の状態はイメージできているのではないでしょうか。

しかし、帯下の通常以上の増量や色調・性状の変化にはなんらかの疾患が原因となっていることが多く、病的帯下と呼ばれます。病的帯下の原因としては、トリコモナス、カンジダ、クラミジアなどによる腟炎・頸管炎に注意が必要です。閉経後の女性では萎縮性腟炎によることが多く、また頻度は少ないですが子宮頸がん・子宮体がんといった悪性疾患が原因の場合もあります。
不正出血と同様、病的な帯下のある場合は産婦人科を受診してください。